新潟口腔ケア研究会

新潟口腔ケア研究会
第10回 新潟口腔ケア研究会
 平成27年8月30日(日)、日本歯科大学新潟生命歯学部講堂において、第10回新潟口腔ケア研究会が開催されました。県内外の病院・施設から看護師・歯科衛生士・介護系職員を中心に200名を超える参加者が募りました。
 今回も一般口演、教育講演、特別講演が行われました。一般口演は11演題の応募があり今までで一番多く、口腔ケアの関心の高さを伺うことができました。急性期における口腔ケアや、介護施設、訪問診療での口腔ケアの事例や食支援に関する話題など広い分野からの発表があったが、特に多職種連携の話題がトピックスとなって活発な討論がされた。
 教育講演は当会の代表世話人の田中彰先生に「新潟県における口腔ケアの現状と方向性」という演題でご講義頂いた。
 「口腔ケア」の概念は大きく変貌しており、感染予防の観点から「いのちを守る口腔ケア」として肺炎や疾病治療における有害事象を軽減する有用な手段として定着しつつある。そして、現在では介護予防の推進に向けフレイルの概念が導入され、口腔領域でもオーラルフレイルが提唱されてきたことから、多職種や地域との連携強化が重要になっている。口腔ケアは「普及」から「連携・協働」の新たなステージに入ったと考えられる。
 特別講演では東北大学大学院の中島信久先生をお招きし「がん終末期の口腔ケア」をテーマにご講演していただきました。
 がん終末期に大切なことは、その人が最期をいかに穏やかに過ごせるかということであり、口腔トラブルはこの時期に出現する苦痛のなかでも頻度が高く、QOLの低下の原因となることから解決すべき重要な問題の一つである。がん終末期において、口腔ケアは単に局所に対する処置という役割に留まらず、患者や家族に対する全人的なケアという重要な役割も併せて担っているといえる。
 会場ロビーには口腔ケア関連の製品を扱う5社が展示ブースを設置し、参加者へ最新の器具や製品の紹介を行い盛況となりました。
 来年度は第11回日本口腔ケア協会学術大会と併催が予定され、2日間にわたり、盛大な会になることと期待しております。



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