新潟口腔ケア研究会

新潟口腔ケア研究会
3回新潟口腔ケア研究会

 平成20年9月8日(日)に日本歯科大学新潟生命歯学部講堂にて第3回新潟口腔ケア研究会が開催されました。当日は新潟県内の介護職、看護職を中心に約150名の参加者があり、一般演題6題、教育講演、特別講演が行われました。会場には口腔ケア関連の製品、薬剤を取り扱う企業ブースが4社設置され、講演の合間には試供品の配布や、器具、薬剤の使用方法の説明なども行われました。

 教育講演では岩手医科大学歯学部歯科保存学第二講座教授の國松和司先生が「口腔ケア実践のための歯周病の正しい理解 ─歯周病専門医の立場から─」の題で、重度歯周病患者の治療を通じて、プラークコントロールを行うことにより口腔内の細菌数を減少させることは、歯肉炎の発症を減少させ、さらに咬合を安定させることで、咀嚼、摂食、嚥下機能の口腔機能を回復させることができる。口腔機能を回復させることにより、患者は、食べる喜びを知り、性格も外交的に変化し生活が意欲的になることから、歯周病治療は全身状態と関連しており、要介護者の口腔ケアは重度歯周病患者の治療と治療体制が似ているとし、口腔ケアを必要とされている患者さんは、言葉で自分の意思表現では不可能だが、重度歯周病の患者さんの悲痛は叫びと同じ悩みを抱えており、要介護者の口腔腔ケアの重要性を述べました。

 特別講演では、鶴見大学歯学部探索歯学講座教授の花田信弘先生が「新健康フロンティア戦略における歯の健康力の役割」の題で、 医師、看護師等の医療従事者からの口腔ケアの重要性を賛同されていることから、国が今現在行っている口腔ケアを通じた、全身健康管理戦略について講演されました。
健康管理における歯の健康力の役割として、1. 口腔機能訓練(脳)、2. 健康つくり(栄養器)、3. 感染防御(全身の臓器)、
4. 8020(顎骨)をとりあげ、口腔機能を活動させることにより脳血流量が増加し、末梢神経の活動性を高めることができる。
さらに、口腔から摂食することにより病原性細菌の増殖を抑え、免疫力を向上させることにより不要な感染症を防御させることが可能である。
専門的口腔ケアは全身の健康維持を寄与し、さらなる健康増進のために専門的口腔ケアの診療技術の向上が必要であると述べました。

第4回新潟口腔ケア研究会は平成21年9月13日(日)、日本歯科大学新潟生命歯学部講堂で開催予定です。




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