大会長挨拶

 
 令和3年12月中旬の時点では、全国のCOVID-19新規感染者数は100名程度まで激減しましたが、オミクロン株の出現により第6波が襲来し、令和4年1月下旬の時点で、7万人を超えてしまいました。オミクロン株の恐るべき感染拡大のスピードは想像をはるかに凌ぐ勢いです。しかし、第33回学術大会は今から約6か月後に開催する予定ですので、COVID-19の一刻も早い収束を願って、今は現地開催を前提に大会準備を進めていきたいと考えております。現地開催の場合、ウィズコロナの時代として感染予防対策を十分に配慮した大会運営を実施いたします。
 光陰矢の如し、令和の時代に入り早3年が経ちました。時の流れは早いものです。今から約13年前の平成20年10月12日、13日の両日、新潟市にある本学講堂をメイン会場として加藤喜郎大会長のもとで第19回日本歯科審美学会学術大会を開催させていただきました。この大会の会員懇親会ではダンスパーティを兼ねたガラディナーを開催しました。10年以上前とはいえ、その派手な演出を記憶されている先生も多いのではないかと思います。そして第33回学術大会を令和4年10月15日(土)、16日(日)の2日間にわたり、14年ぶりに新潟市で開催させていただく運びとなりました。本学会は会員数が5,000名を超える大所帯となったため、大勢の会員皆様のご参加を期待し、コンサートホールや劇場を有する大型公共施設の「りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館」を会場として手配しております。この会場周辺には、白山神社、白山公園、信濃川河川敷の「やすらぎ提」等々があり、春は花見、夏は大花火大会で大勢の市民が集まり、憩いの場として利用されております。皆様も是非、休憩時間を利用して会場周辺を散策されてはいかがでしょうか。
 さて、本学術大会のテーマは「形態・色彩・機能、三位一体の歯科審美」とさせていただきました。いうまでもありませんが、きれいな口元は、きれいな歯ならびと歯の形そして歯の色から成り立ちます。そこで忘れてならないのは、歯の機能です。形態や色を重視するあまり、大切な機能を軽視してはいけません。「歯科審美」を学会名に謳う本学会は、国民の多くが望む「きれいな口元」をしっかりと国民に提供できることを使命としています。本学会の特徴としては、専門領域というより審美的歯科治療を志す歯科保存、歯科補綴および歯科矯正の3分野を中心とした先生方の集合体として成り立っています。また、会員は歯科医師ばかりでなく、歯科衛生士と歯科技工士が多い点からも「三位一体」といえる学術団体であると思います。
 そこで本学術大会では、歯科保存分野から「長期的耐久性を考慮したダイレクトレストレーション」、歯科補綴分野から「咀嚼機能と耐久性を重視した審美的補綴治療」そして歯科矯正分野から「中高年者の歯周-矯正治療」を各々テーマとした3つのシンポジウムを企画しました。また、歯科衛生士セッションでは、「修復物・補綴物メインテナンスのチーム医療」を、歯科技工士セッションでは、「審美的歯科補綴治療を成功させるための情報伝達」をテーマとして企画し、審美歯科治療を成功させるために、歯科医師と歯科衛生士あるいは歯科技工士とのチーム医療について考えていきたいと思います。また、特別講演として、昨年12月に本学会学術講演セミナーでご講演いただいた資生堂の池山和幸先生から「化粧療法」についてさらに詳しくご講演いただく予定です。
 COVID-19の収束状況次第ではありますが、しばらく開催されなかった会員懇親会を是非開催し、会員間で楽しい時間を共有できることを祈念しております。
 遠藤敏哉実行委員長と鈴木雅也準備委員長を中心に粛々と大会準備を進めて参りますので、会員皆様方のご支援・ご協力そして第33回学術大会への積極的なご参加を何卒よろしくお願い申し上げます。

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