会長挨拶
 1986年4月、甲北信越矯正歯科学会は、新潟、長野、富山、石川、山梨の各県を中心にした日本矯正歯科学会の第6番目の地方学会として設立されました。「甲北信越」は造語です。設立当初、州(山梨県)、陸3県(富山県、石川県、福井県)、信越地方(長野県、新潟県)を活動の場とすることで名付けられました。本学会の会員は、地域に関係なく誰でも入会することができます。

 本学会は、歯科矯正学の進歩発展及び会員相互の研鑽、親睦をはかり、地域の口腔衛生の向上に寄与することを目的として活動を行っています。主な活動の1つが、初夏に行われる大会の開催(例年4月上旬締切、6月前後開催)です。2つ目が、甲北信越矯正歯科学会誌(学会誌)の発行(12月締切、6月発行)です。本学誌は、日本矯正歯科学会が認めた認定医新規申請・更新、および指導医新規申請・更新における日本矯正歯科学会が認定した刊行物であり、本大会は認定医更新のために認められた学術集会です。会員の皆様の自己研鑽、地区学会の発展のためにも奮って投稿、演題の提出をお願いいたします。

 令和5年5月に新型コロナウイルス感染症が厚生労働省の感染症分類5類となり、感染対策を徹底して対面での大会を再開いたしました。対面での大会は、日頃の疑問や問題等を解決できる大切な研鑽の場であることを再認識されました。Webでの大会、対面での大会を開催・参加した経験を通して、それぞれの良さを今後の大会運営に反映していきたいと思います。学会事務局と会員との連絡方法として、インターネットを利用して、情報の迅速化と経費等の負担軽減をさらに進めていきたいと思います。

 現在、非公式・限定公開ではありますが、新潟大学、日本歯科大学新潟、松本歯科大学の間で、大会前日に交流と研鑽のために3大学交流セミナーを行っています。大学で研鑽されたのち、勤務・開業している先生方におきましては、学会が交流、研鑽の場となります。学会に参加、発表することは、研鑽となると同時に学会の発展につながります。会員からのご要望がありましたら、新たな研鑽の場を検討したいと思います。積極的なご意見をお寄せください。会員の先生方、賛助会員の業者様、事務局、編集委員会、理事会、皆様のご活動が学会の発展に繋がります。積極的な参加をお願いします。

 最後に、令和6年4月より、新体制にて本学会の運営を行っています。会員からのご意見・要望や社会からの期待に応えて、本学会の使命達成に向け、またより良い学会となるよう、学会員の皆様とともに誠心誠意努力してまいります。ご指導、ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。

甲北信越矯正歯科学会 会長 寺田 員人