第31回日本小児リウマチ学会 総会・学術集会

会長挨拶

 この度、「第31回日本小児リウマチ学会総会・学術集会」を2022年10月14から16日の3日間、新潟市の朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンターで開催させて頂きます。久々の地方都市での開催となりますが、状況が許せば現地で顔を合わせて議論を交わせる会にできればと考えております。
 学術集会のテーマは昨年の「ゆめを語ろう」からバトンを受け継いで「夢をかたちに」とさせて頂きました。これにはたくさんの意味が込められていますが、まずは患者さんが疾患発症前と変わらぬ夢を持ち続け、実現できる環境にすること、そしてそのために欠かせないのが有効な治療薬を患者さんに適切に提供することで、これには質の高いエビデンスが求められます。様々な作用機序の薬剤の誕生とともにガイドラインの整備が進む中、小児リウマチ領域では稀少疾患が多い故に、相応するエビデンスが少ないことに気付かされます。日々の診療を大切に積み重ね、国際的な水準で「かたちに」していく試みが重要だと実感します。昨年語った夢の実現に向けて、ヒントになるような研究、臨床、若手教育に関する様々な企画をしておりますので、皆様の新たな知見との出会いや研鑽の機会となれば幸いです。
 また、小児リウマチ医の各地域での充足も以前からの課題ですが、かつて今以上に専門医が少なかった時代、小児リウマチ医の育成を目指した本学会の取り組みのお蔭で私はこの道へ進む機会を頂きました。学術集会を主催させて頂くことは夢にも思わなかったことですが、これが「かたちに」なろうとしている今、御指導頂いた先生方、育てて頂いた本学会への御恩返しとなるよう、力を尽くして実りある会にしたいと思っております。そしてより多くの先生方にこの分野に興味を抱いて頂き、裾野を広げる契機となることを願っています。
 世界的にはCOVID-19の感染拡大は予断を許さない状況ではありますが、現地開催を目指しつつ、感染の状況に応じて柔軟に対応して参りたいと考えております。Web開催の便利さにも慣れてしまった昨今ですが、コロナ禍で長らくお目に掛れなかった先生方と直接お会いすることも「夢をかたちに」することのひとつです。獲れたての新米とともに、秋の新潟で皆様をお迎えしたいと思っておりますので、多くのご参加を宜しくお願い申し上げます。
第31回日本小児リウマチ学会 総会・学術集会
会 長 金子 詩子
新潟大学大学院医歯学総合研究科小児科学分野

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