会長挨拶

大森 豪(新潟医療福祉大学 健康科学部健康スポーツ学科 教授)
 このたび、第47回日本臨床バイオメカニクス学会学術集会を新潟大学自然科学研究科教授の田邊裕治先生と開催させていただくことを大変光栄に存じております。私の出身教室である新潟大学整形外科では、従来から医工連携のもとに新潟大学工学部の先生方と共同でバイオメカニクス研究を行っており、私自身もその中で多くのことを学び育てていただきました。バイオメカニクス研究は身体の特徴や疾患の病態を物性・構造・動き・力の面から明らかにする事を目指していますが、近年の目覚ましい技術革新により新しい概念や研究手法が登場しています。本学会では現行の研究発表に加えて新しいup-to-dateな研究の情報も伝えバイオメカニクス研究のさらなる発展を目指せればと考えております。
 11月の新潟は紅葉が美しく、さらに日本海の幸も美味しさを増してくる時期です。是非、多くの方々にお出でいただき実り多い学会と新潟を満喫していただきたいと願っております。
田邊 裕治(新潟大学大学院自然科学研究科 教授・自然科学研究科長)
 第47回日本臨床バイオメカニクス学会学術集会を新潟医療福祉大学健康科学部教授の大森豪先生とともに開催できますことを大変光栄に存じております。
 大会のタイトルとして「バイオメカニクス新たなる飛翔」を掲げさせていただきました。2019年は改元されて平成から「令和」となり、2020年は東京オリンピックの開催、時代は激しく流れていることを感じます。近未来社会は「Society 5.0」という言葉に代表されるように高度情報化社会の一層の進展ではないでしょうか。IT、IoT、AIなど、科学技術の成果を誰もが手に届くものとして私たちは享受しています。ビッグデータやデータサイエンスは流行りの言葉となり、今や科学技術の世界で溢れています。バイオメカニクスという学術分野へもIT、IoT、AIの導入は今後益々、積極的に行われるものと考えられます。それは普通のこととして、「力学(Mechanics)」を冠するからには、曰く「The word “mechanics” was used by Galileo as a subtitle to his book Two New Sciences (1638) to describe force, motion and strength of materials」(Y. C. Fung, Biomechanics, 1981)と力学とは何かが示されているように、皆様には原理原則の探求や原理原則に基づく考究、そして臨床応用へ結びつけるという姿勢を大切にして欲しいと願っています。本大会を契機にバイオメカニクスが益々発展することを切に願う次第です。多くの方のご来訪をお待ちしております。

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